階段をおりて、金彩のカップ

階段をおりて、ごきげんようと言いたくて。

階段をおりる⑭12月上旬16:05

この秋冬お気に入りのニットで帰宅。

前回の帰宅から少し間が空いてしまったから、わくわくしながら池袋の本邸へ。




ドアマンの香川さんに名前を伝えて、ソファにかけていると、やや重い、"お嬢様"ではない革靴の音が階段から響いた。



「……7時のお席空いてますか?」
「かしこまりました、少々お待ちくださいませ」
「ふふふ」



わたしに見えるように、おどけて香川さんに話しかけたのは時任さん。交代の時間だったらしい。

引継が落ち着くと、香川さんからドア前へご案内。



今回の執事は乾さん、その奥に立つのは…

すらっとした…

やや明るい髪の……
(もうこの時点で藤原さんではない)



「八幡でございます」



お話するの2回目!優しそうな方!
水瀬さんの担当のときに、ちらっとお世話していただいたことがある。

八幡さんのお給仕は完璧。全然スキがない。
そして笑顔の素敵なこと。お顔の小さいこと。

出立が少し早まる旨、乾さんにお伝えしたら、テーブルへいらっしゃる八幡さんとすれ違うたった一瞬で伝言していた。ほんとに一瞬。



「お時間の件は、乾からしっかり伺いました」



と、にこやかに笑って、お水の準備をしてくださる。

初めてのヤヌスは美味しかった。たっぷりスープが付いているのがいい。



藤原さんは奥の方の席のご担当で、わたしは一番手前の、厨房近くの席だったから、食器を下げにいらっしゃるときにそうっと見てはにやにやしてしまった。本当に危ないひとだった自覚がある。

フロアにいらしたのが本当に嬉しくて、もしお見かけしたら頼もうと思っていたエルグレコを、今回のお茶にお願いした。
ラベンダーが強くないか少し怖かったけれど、軽いタッチの香りだったので飲みやすくてよかった。



お化粧直しは佐々木さんがエスコートしてくださったので、PSGの感想をお伝えした。フレーバーティー好きじゃないけれど、思い出してもあの味は大分よかったと思う。2ポット目として、また頼んでもいいかな。お砂糖のよく合うお茶。
佐々木さんは、少しおどおどしちゃうところがかわいい方。「みる…ミルクは入れ、ましたか?」めっちゃ噛む。才木さんの余裕ある感じとも、浪川さんのカジュアル()な感じとも違う。一生懸命で好きだな。



お会計が済んで、レシートを持ってこられた八幡さんは、社会勉強ご立派でございます、と、綺麗な笑顔。



「硬貨も使えるようになったのよ」
「私から大旦那様にお伝えいたします。褒めていただきましょうね」



お仕事も褒めてもらえないかしら。



「次のご帰宅予定は、もう決まっていらっしゃいますか?」
「ええ、来週の月曜日に」
「では、またすぐお会いできますね」



お会いできますね、って素敵ね!
わたしも今度使う!





ドアマン:香川さん→時任さん
執事:乾さん(遅番のとき当たる率高し)
フットマン:八幡さん
お世話いただいた方:佐々木さん、鹿野さん、洲崎さん、ギフトショップで的場さん
お見かけした方:豪徳寺さん(前半)、吉川さん、百合野さん(前半)、隈川さん(前半)、藤原さん、浅葱さん、浪川さん
お食事:ヤヌス(アヒージョ風キッシュ)
紅茶:エルグレコ
   (紅茶係:杉村さん)
カップウェッジウッド フロレンティーンゴールド(こればっかり……)